E-inkタブレットのメーカーOnyxから、新しく7インチのモデルBOOX Leafが発売されました。
7.8インチではなく、7インチ……BOOXはもちろん、Likebookを見ても、今までのE-inkタブレットには存在しなかったサイズです。BOOX Leafとは、一体どういう端末なのでしょうか?
結論としては、6インチのPokeシリーズと同じように、電子書籍に特化したモデルです。ただし、BOOX Leafが登場したことで、漫画に最適な7インチを選べるようになったという点が大きかったりします。
また、最大の売りは、圧倒的な軽さにあります。重量はわずか170g……6.1インチのiPhone13 proが203gということを考えると、スマホよりも軽いといえます。6インチや7インチといった小型のモデルにおいて、軽さは圧倒的な強みです。軽い電子書籍端末があれば、本を読みたいときに、場所を気にせず、手に持って、長時間の読書ができるようになるからです。
気になる方は、ぜひこの記事を読んでみてください。ちなみに、6インチBOOX Pokeシリーズについては、こちらの記事へどうぞ。
公式動画
BOOX Leafのデザイン&重さ比較 ーーとにかく薄く、とにかく軽い
BOOX Leafは初の7インチ端末ですが、デザイン自体は7.8インチのBOOX Nova Airが元になっています。そのため、見た目だけでなく、使い心地という点でも洗練されたデザインになっています。
色は、Macbookなどに近い上質なシルバーを基調としていて、BOOXらしい高級感があります。最近のBOOXはデザインにもすごくこだわってくれているのが、個人的にはグッドです。

裏面。ちなみに、金属端子の部分は、下で紹介しているオプションのマグネットケースに接続する部分です。
裏面の電子機器あるあるの何やらごちゃごちゃ書いてある部分も、きちんとレイアウトがまとめられていて、本体のデザインを邪魔しません。
デザインがいい……というだけでなく、特殊なコーティングによって傷や(指紋などの)汚れにも強くなっています。積極的に手に持って使ったり、外にも持ち出しやすくなっているというわけですね。
もちろん、薄くて軽いだけなら、6インチのBOOX Pokeシリーズもあります。ただし、高級感とかおしゃれさという点では、正直、BOOX Leafの方が上だと思います。
BOOX Pokeシリーズについては、こちらの記事へどうぞ。
また、6インチは、漫画を読むには少し小さいサイズでもあります。
付属のケースは、スリーブ式
付属でついているケースは、本のように綴じている見開き式のケースではありません。中にさし込むように入れるスリーブ式のケースです。
これは賛否両論あるところなのですが、本体とくっついている見開き式のケースには、手に持った時に重いという弱点があります。鞄の中に入れている時は良くとも、手に持ったときに邪魔な重量になってしまうんですね。
そのため、気軽に手に持って使えるBOOX Leafでは、本体とケースが別々になっているスリーブ式のケースの方が良いという判断は、ライターめいとも的には頷けるところだったりします。
サイズは、165.6×130.8×5.95 mmです。注目して欲しいのは、5.95mmという薄さです。Airという名前がつくだけあって、とても薄く作られています。そのため、ケースをつけても厚ぼったくならないというメリットがあります。
そして実は、E-inkタブレットだけではなく、読書しかできない専用の端末と比べても、BOOX Leafの軽さ&コンパクトさは際立っているといます。

Amazonの電子書籍専用端末「Kindle Oasis」。
たとえば、同じ7インチで電子書籍専用の端末である「Kindle Oasis」と比べてみます。Kindle Oasisの厚さは、上の写真では3.4mmとなっていますが、一番厚みのある下部分は、8.1mmもあります。
とはいえ、薄さは5mm台なら、それ以上薄くても体感的な差はありません。体感的に大事なのは、下の重さだったりします。
重さ比較
冒頭で書いた通り、特に電子書籍という点で、端末の重さはとても大切です。軽い端末を選ぶことで、カバンが重くならなくて済みますし、手に持って長時間使うことができ、うっかり落としづらい、どこでも気軽に読書ができるようになります。
ということで、BOOX Leafと他の端末を比較してみました。
【スマホ&液晶タブレット】(以下、カッコ内は1インチあたりの重さです)
・6.1インチ iPhone 13 Pro : 203g(33.2g)
・8.3インチ iPad mini : 293g(35.3g)
【電子書籍専用リーダー】
・6インチ 電子書籍専用端末「Kindle」:174g(ちなみに厚みは8.4mmと、けっこう分厚い)
・7インチ Kindle Oasis:188g(26.8g)
【E-inkタブレット】
・6インチ BOOX Poke 3 : 150g(25g)
・7インチ BOOX Leaf : 170g (24.2g)
【紙の本】
・ライトノベルなど、300ページの文庫本:だいたい150g
BOOX LeafはE-inkタブレットなので、Kindleのような電子書籍を読むことしかできない専用の端末よりも、中に入っている部品の数は多く、高性能です。それでいて、ほとんど同じサイズ・重さにおさまっているのは、なかなかすごいことではないでしょうか?
オプションには、マグネットで取り付ける見開き式のケースも
とはいえ、BOOX Leafには、オプションで見開き式のケースも付属しています。このケースの良いところは、本体にケースをマグネットで取り付けることができるという点です。
そのため、取り外したいときに、何度でも取り外すことができます。大抵のケースは、本体とケースをこまめに取り外すことができあにんですよね。
手に持って使う時はもちろん、たとえば、スマホ用のスタンドを使おうと思ったら、ケースの厚みではまらない……という時にも、BOOXのマグネット式ケースは役に立ってくれます。
また、このケースには、もう一つ別のメリットがあります。それは何かというと、ケースにページめくり用のボタンがついていることです。手に持った時にちょうどいい位置にあり、片手でページをめくることができます。
左手でタブレットをもって、右手でページをめくる……って、面倒じゃないですか。そんな時に、役立ってくれるのがこのケース、というわけですね。
ただし、サードパーティーのアプリでの動作はしないので、注意してください(たとえば、Android版Kindleなどでは、使えないとのことです)。このあたりがちょっと微妙ですね。
公式ショップでは、本体と一緒に買うと、安くなる割引があったりしますが、とりあえず本体だけで買うのが無難そうです。
BOOX Leafの性能・機能
性能は、6インチのPokeシリーズと同じで、読書をするための最低限の性能になっています。また、手書きノート機能もありません。
そのため、E-inkタブレットとしての機能を求めている……たとえば、「少し重いアプリも動かしたい」「執筆がしたい」「手書きノート機能が欲しい」という方には、7.8インチ以上のモデルがおすすめになってしまいます。
一方で、読書をするためのタブレットとしては、とても高級な端末になっています。メモリやストレージは7.8インチ以上の端末と比べて確かに見劣りするものの、CPUはBOOXでは最新のオクタコアプロセッサーが使われています。
ようするに、電子書籍専用の端末はもちろん、最新のもっと高性能なE-inkタブレットと比べても、動作の速度は十分に早いということですね。小説などの本はもちろん、ブラウジングなどでも、快適に読書をすることができます。
BOOX Leafの性能
・CPU:オクタコアプロセッサー
・ストレージ:32GB
・メモリ:2GB
Pokeシリーズと同じく、手書きノート機能はなし

10.3インチBOOX Note Air2。手書きノート機能。
E-inkは、紙に近い見た目、紙に近い書き味を再現しやすいディスプレイです。そのため、手書きノートとの相性はとてもいいのですが……個人的には、BOOX Leafには必要ないと思います。
理由は、手書きノート機能があると価格があがってしまうことと、何より、7インチというサイズで手書きノート機能があっても、画面サイズが小さいため本当にメモ帳くらいにしか使えないからです。
注意点は、ストレージ。SDカードも使えない

こちらはLeaと同じ32GBの初期型のNote Air。OS + 最低限のアプリで、だいたい半分くらい使ってしまう。
恒例中の恒例ですが……BOOXシリーズは、ほとんどのモデルで、SDカードスロットを内蔵していません。
そのため、32GBのデータしか本体に入りません。注意して欲しいのは、この32GBというのは、本のデータだけではなく、OSやアプリなども含めて、32GBという点です。つまり、実際に自分でデータを保存できる量は、もっと少ないということですね。
実際のところ、どれくらいデータを保存できるのかというと、OSや最低限入れたいアプリをのぞいて、だいたい16GBほどと見積もっておくといいと思います。
16GBというと……マンガ一冊を50MBとして、300冊くらいが端末に保存できるデータ量の目安になります。
マンガで300冊というと、けっこうな量が入るように思うかもしれませんが、大量に書籍を持ち歩きたいという場合には、けっこう心許ない数字です。アプリを追加したり、なんだかんだで画像データを入れたり、もしゲームアプリなんかをいれてしまうと、それだけで4~5GBほど使ってしまったりもします。
もし購入を考えている方は、32GBというストレージ容量だけは、よく考えた方がいいかもしれません。
ちなみに、ライター的にはめいともの場合は、32GBでも、それほど問題なかったりします。あまりマンガは読まないこと、読むにしても無料のマンガアプリを使うこと、小説の場合は、Kindle Unlimitedを使うことがほとんどということが理由です。
(関係ない話ですが、小説が好きな方は、Kindle Unlimitedはけっこうおすすめです)

そして、ストレージ容量がネックになるという方の場合は、やはりSDカードが使えるLikebookの「P78」やBOOXの7.8インチモデル「BOOX Nova 3」がおすすめになります。
参考リンク
・Likebook P78については、こちらの記事が参考になるかもしれません。
・Boox Nova 3については、こちらの記事が参考になるかもしれません。
BOOX Leafのおすすめ度は?
そこそこ、という感じです。
デザイン・薄さ・軽さ……といったデザイン面でのコンセプトはとても高く評価できる反面、やはりストレージ容量については、よく考えた方がいいと思います。
2千円高くてもいいから、SDカードスロットを内蔵してくれたら、ライターめいとも的には、おすすめ度は爆上がりなのですが……。